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腐植の説明① 腐植を分類上から詳細を見てみよう

土壌中の有機物の構成割合の図

 今回から、土壌の養分として大切な腐植について見ていきたいと思います。

 図は、土壌中の有機物の構成割合です。

 

 “腐植”とは、土壌中の有機物が分解され、“褐色~黒色”を示す物質のことを言います。

 

 土壌に堆肥などの有機物を投入して、時間が経つと、だんだんと色が変化し茶色っぽくなっていき、土が柔らかくなっていきますね。この時の土の色が変化しているときに、腐植が生成されているということになります。

 

 また、この土壌中の有機物が土壌微生物によって分解され、褐色~黒色の有機物が再合成される=腐植が生成される過程“腐植化”と言います。

 

 堆肥や植物残渣や微生物の死骸などの動植物遺体などの土壌有機物が、土壌中で微生物活動によって変化し、新たな褐色~黒色を示す有機物に再生産されることから、腐植も土壌有機物です。また、分解を受けることにより、目に見える形では姿、形が残っていない物質のことを言います。この事を、少し専門的に言うと、土壌有機物のうち、新鮮、および分解不十分な動植物遺体を除いた部分ということになります。ちなみに、明確な形を残している、新鮮、および分解不十分な動植物遺体を粗大有機物と言います。

 

腐植の中でも、黒色を示す部分を腐植物質、それ以外を非腐植物質と呼びます。面白いことに、単純に黒いから腐植とは、限らないのですね...腐植の中には、暗色を示さない物質も含まれているようです。しかし、その2つをはっきりと区別する方法はまだ確立されていないので、実際のところ、まだはっきりわかっていないみたいです。

 

⦿腐植

  • 腐植物質 ・・・褐色~黒色を示す部分
  • 非腐植物質・・・腐植物質以外の部分

 (しかし、分類的に両者は区別されるが、その詳細は現在でも解明されていない)

 

 

⦿土壌中の腐植と有機物の割合 (図参照)

  • 50% 腐植物質 ・・・褐色~黒色をしている腐植物質
  • 30% 非腐植物質・・・褐色~黒色をしていない腐植物質
  • 20% 粗大有機物・・・まだ、明確な形を残している動植物遺体である有機物

 

⦿腐植の一定の実験操作による分類

  • 腐植酸  …アルカリ溶媒で抽出され、酸で沈殿する画分
  • フルボ酸 …アルカリ溶媒で抽出され、酸で沈殿しない画分
  • ヒューミン…アルカリ溶媒で抽出されない不溶性の画分

 (これらは概念上の分類ではないので、ある種の目安にすぎません。一応説明しておきますが、面倒なら飛ばして貰っても結構です。)

 

 腐植物質は、腐植酸、フルボ酸、ヒューミンに分類出来ますが、粗大有機物(新鮮、および分解不十分な動植物遺体)の大部分はヒューミンに含まれます。しかし、腐植物質と非腐植物質を厳密に分別することは困難であり、以下に示す理由からこれらは連続的に変化をしていると考えらています。

  1. 腐植物質は、粗大有機物の中ですでにその生成が始まっている。
  2. 非腐植物質でも、かなりの部分が腐植物質と共有結合していて絡み合っている。
  3. 土壌有機物から、それぞれ分離して分類しても、その構造を詳細まで把握できるのは一部分にすぎない→早い話、良く分かっていない

 

まとめ

 

 以上の様に、腐植を分類上細かく見てきましたが、ちょっと複雑でしたかね。

 土づくりや一般的な栽培において有効となることは

 

  • “腐植”とは、土壌中の有機物が分解され、“褐色~黒色”を示す物質のこと
  • 土壌に有機物が入ってくると、分解され、新たに腐植が生まれるということ!
  • 分解途中の中で、形が残っているものは → 粗大有機物
  • 明確な形が残っていないが、褐色~黒色をしているもの → 腐植

 

 という風にシンプルに理解しておいていただければ結構かなと思います。

 

次回は、もう少し詳しく腐植の生成過程を見ていきたいと思います。

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